モバイルwi-fiルーターが人気を集めているのはなぜ?メリット・デメリットを知っておこう

「室内だけでなく屋外でもスピーディーにネットサーフィンを楽しみたい」という人から高い人気を獲得しているのが「モバイルwi-fiルーター」です。では、モバイルwi-fiルーターの概要や魅力について考察してみましょう。

1:概要

モバイルwi-fiルーター「モバイルwi-fiルーター」とは、「室内外を問わずインターネット環境を提供するポータブル型の通信端末」と一般に定義されています。内蔵されているシステムで無線用のインターネット回線を受信して、それを各端末に振り分ける機能を有しています。ただし、この機能を活用するためには、モバイルwi-fiルーターの本体を購入するだけでなく、この装置向けにインターネット回線を提供している特定の業者と事前に契約をしておく必要があり、その契約内容に応じて通信内容や利用可能な最大データ通信量などが決まります。

モバイルwi-fiルーターの国内における知名度を大きく揚げる役割を果たしのは「Y!Mobile」です。Y!Mobileが専用の通信端末を「ポケットwi-fi」という商品名で販売し幅広く宣伝したことから、一般ユーザーの間ではポータブル型の通信機器全般を指して「ポケットwi-fi」という表現が広く用いられるようになりました。現在では、Y!Mobileの他に「UQ WIMAX」「BROAD WIMAX」「NEXT mobile」など、さまざまな会社がこの事業に参入を果たしており、熾烈なサービス競争が繰り広げられています。通信速度や価格、通信可能範囲などに関してそれぞれの会社がユニークな特徴を持っているため、各消費者には自分に最も合ったサービスがどれなのかを適切に判断することが求められています。各社のサービス内容やおすすめポイントなどについては、後ほど個別に詳述いたします。

モバイルwi-fiルーターの人気が高まるにつれて、wi-fi通信に対応しているPDAやタブレット端末と組み合わせて使うビジネスマンが増加しました。その結果、パケット代が高く単独使用しかできないスマートフォンの契約をやめて、より基本料金が安いガラケーや通話に特化したPHSのプランへ切り替える人も多くなりました。この流れは社会人だけにとどまらず、ソーシャルメディアを多用する高校生や大学生まで波及する結果となります。そこで、NTTドコモやau、Softbankなどは、スマートフォンのパケット通信を他の端末と共有できるシステム「テザリング」を導入することにより、消費者のニーズに合わせたサービス内容への切り替えを行なっています。とはいえ、スマートフォンによるテザリング機能には基本的に容量制限があり、その制限を超えてしまうと通信速度が大幅に低下してしまうというデメリットがあります。また、テザリングというサービスそのものを有料オプション化する流れも出てきている事から、低額のモバイルwi-fiルーター人気はすぐに衰えることはないだろう、と予想されています。

2:特徴

モバイルwi-fiルーターが持つ特徴は主に2つあります。1つ目は「サイズ」、そして2つ目は「工事不要」という点です。

モバイルwi-fiルーターは、「モバイル端末をインターネットへ接続する」という機能に特化しています。そのため、本体サイズはスマートフォンと同程度か、それよりもやや小さいくらいです。そのため、手荷物の中でかさばるという心配がなく、どこにでもらくらく持ち運びができます。女性用の小型ポーチに入れておいてもほとんど目立たないほどです。また、小型サイズなので消費電力が非常に小さいというのも魅力です。スマートフォンはスタンバイ状態であっても、バックグラウンドではさまざまなソフトや機能が稼働しているため、意外と短時間でバッテリーが大きく減ってしまう、ということが少なくありません。一方、モバイルwi-fiルーターは機能がとてもシンプルなので、モバイル端末と接続していない時にはほとんどバッテリーの消費がない、という特徴があります。加えて、ほぼすべてのモバイルwi-fiルーターには大容量の長時間バッテリーが内蔵されているため、バッテリーの消費や充電のことをあまり気にせずに使用することができる、という嬉しい特徴もあります。

2つ目の特徴は「インターネットへ接続するための工事が不要である」という点です。家でインターネット回線を利用したいと思う場合、基本的にはルーターの設置だけでなく、専用のモデムや新しい回線の設置、また電話回線の調節を行なう必要があり、状況によっては大掛かりな電気工事が求められることもあります。また、ユーザーが自分でアクセスポイントの設定を行なおうとしたためにかなり時間を消費してしまった、というケースも見受けられます。電源の確保したり、LANケーブルが目立たないようにプラスチックの配線カバーを設置したりする必要もあるでしょう。一方、モバイルwi-fiルーターを使用する場合には、こうした細かな設定がほぼ不要となります。回線を引くための工事は不要なので、電気工事を行なう業者が来るのを待つ必要もありません。また、アクセスポイントの設定はとても簡単で、説明書に書いてある通りにすれば非常に短い時間で完了するはずです。加えて、LANケーブルの設置も不要なので、配線カバーなどを購入する必要もありません。こうした面倒な工事がまったく無い点がモバイルwi-fiルーターの魅力でもあります

3:メリット

PC
画像出典 〔モバイルWi-Fi各社の速度・特徴・費用の徹底比較表【保存版】 | モバイルWi-Fi最安リサーチ!

モバイルwi-fiルーターを利用するメリットは4つあります。1つ目は「屋外でもインターネットができること」、2つ目は「通信にかかる費用を抑えられること」、3つ目は「セキュリティーがしっかりしていること」、そして4つ目は「複数の機器と接続が可能であること」です。

「気兼ねなくどこでもインターネットができる」というのはモバイルwi-fiルーターを利用する大きなメリットです。スマートフォンだけでなく、タブレット端末やPCとも接続が可能です。また、wi-fiに対応しているゲーム用端末にも接続することができます。「出張先でメールを確認したいけれど、宿泊施設にwi-fi環境がない」、あるいは「営業先でデータを見せるために、クラウドへ接続する必要がある」といった場面で、モバイルwi-fiルーターは大きな働きをしてくれるはずです。「出先で道が分からなくなってしまったから、マップで詳細を確認したい」というケースでも、モバイルwi-fiルーターを経由してタブレットと接続すれば、大きな画面でチェックをすることが可能となります。こうした点を考えると、モバイルwi-fiルーターは外見こそ小さいものの、機能性に関しては非常に大きなポテンシャルを秘めた端末ということができるでしょう。

2つ目のメリットは「通信のコストを安くすることが可能」という点です。スマートフォンのテザリング機能を活用して他のモバイル端末をインターネットに接続する場合、基本的にはスマートフォンの契約しているプランに応じたデータ通信の上限設定があります。この上限を超えた場合、データの通信速度が月末まで大幅に遅くなってしまうデメリットがあります。そこで、ほとんどデータ通信を無制限に使用できるようなプランを選ぶとすると、毎月の利用料金は7,000円から9,000円近くになってしまうでしょう。一方、モバイルwi-fiルーターを利用する場合、基本的には3,000円から3,500円前後の料金を払えば、ほとんど無制限でデータ通信が可能となっています。会社によっては3日間の総データ通信量に関して制限が課されるケースもあるものの、その期間が過ぎればまた高速でサービスを利用することができ、月末まで待つ必要はありません。これはモバイルwi-fiルーターの持つ大きな強みと言えるでしょう。

3つ目のメリットは「セキュリティー強度が安定している」という点です。ホテルや公共施設の無料wi-fiは大変便利なサービスではあるものの、セキュリティーに関してはほとんどプロテクトをしていない、というケースが目立ちます。そうした回線を利用して会社の重要なデータなどをやりとりしていると、気が付かない間にアクセスされてデータを抜き取られてしまう、ということがあり得るのです。一方、モバイルwi-fiルーターではすべての回線がSSLなどを使用して暗号化されています。ですから、簡単にハッキングされてデータが盗まれてしまうというリスクは非常に低いのです。「外出先でネットやメールなどを頻繁に利用する」という人にとっては、こうしたセキュリティーの堅牢さは非常に重要なポイントと言えるでしょう。

モバイルwi-fiルーターを利用する4つ目のメリットは「複数のモバイル機器と同時接続ができる」という点です。スマートフォンを含む多くのデジタル端末と同時に接続することができ、かつ高速回線を利用することができる、というのはとても大きな魅力と言えます。最新モデルでは、1台のルーターで10台以上の端末にインターネット回線を提供することが可能となっています。

4:デメリット

モバイルwi-fiルーターの持つデメリットは3つ挙げられます。1つ目は「区域制限があること」、2つ目は「充電が切れてしまうこと」、そして3つ目は「スマートフォンと2つ持ちになる」という点です。

モバイルwi-fiルーターが利用できるエリアは、携帯電話の通話可能エリアと比較するとかなり狭い、というのが現状です。現在のところ、利用可能エリアは東京や大阪などの大都市圏、もしくは県庁所在都市周辺に集中しています。そのため、地方の町へ行くとインターネット通信がとても弱くなる、あるいはまったく受信できないということがあります。また、大きな都市であっても地下街や屋上などに行くと通信が非常に弱くなって不安定になってしまう、というケースが見受けられています。ですから、通信の安定性という点では、スマートフォンを介したインターネットや固定回線と比べるとまだまだ改善の余地がある、ということができるでしょう

2つ目は「充電が切れてしまうとまったく使えない」という点です。これは特に固定回線と比較した場合のデメリットと言えるでしょう。もちろん、最近のモデルはほとんどが10時間前後連続使用しても大丈夫なほどの大容量バッテリーを搭載しています。とはいえ、充電を十分にしないまま長時間連続してモバイルwi-fiルーターを利用していたところ、突然バッテリーがなくなって困ったという経験をしたビジネスマンは少なくないようです。すぐそばに充電用の設備がない場合には、もはやどうすることもできません。もしそれが取引先相手に商談をしている場面で発生してしまったら、とても深刻な事態になってしまうのは想像に難くありません。ですから、仕事を円滑に進めるためにも、モバイルwi-fiルーターを活用している人は、毎日定期的にバッテリーの充電状態を確認しておく習慣を付けるようにしましょう。

3つ目のデメリットは「スマートフォンを利用している人は、ルーターと2台持ちになってしまいかさばる」という点です。これはモバイルwi-fiルーターを使う人にとっては避けることができない点と言えるでしょう。ただし、最近ではかなり小型化が進んでいるので、バッグの中がかさばってしまうという心配はほとんどなくなってきています。一方で、スマートフォンとルーターの形状がよく似ているので、どちらか1つを手にしただけで安心してしまい、もう1つをどこかへ忘れてきてしまう、というトラブルが多くなっています。これはビジネスマンの中で増えているトラブルで、宿泊先などで使っていて部屋に置き忘れた、というケースが多く報告されています。この問題を避けるためには、モバイルwi-fiルーターの置き場所をいつもバッグの中と決めておき、その中から決して出さずに切り替えをする、というルールを決めておくことが助けとなるでしょう。

このように、モバイルwi-fiルーターが持つメリットだけでなくデメリットがあることもきちんと理解しておくことで、契約後に「こんなはずじゃなかった」と後悔してしまう事態を避けることができます。